上の前歯6本を削らないラミネートベニアでホワイトスポットを治療して、歯全体を白くした症例
目次 上の前歯のホワイトスポットが気になるのでそれを改善する事と、出来れば歯を白くする事を希望して来院された患者様です。
通常の治療ですと歯を削って白いセラミックの歯を被せる事により、色、形、歯並びをキレイにする事ができます。
しかし、今回は歯をなるべく削らない治療を希望されていましたので、セラミックのクラウンによる治療は除外されました。
歯を削らないで白くする方法としてはホワイトニングが有効です。
しかしホワイトニングを行うとホワイトスポットがさらに強調されて歯全体が白濁したまだら模様になってしまう事が多いので、『ホワイトスポットをなくしたい』という希望がかなわなくなります。
ホワイトスポット自体はダイレクトボンディングで治療する事は出来るのですが、色は元の歯の色に合わせて調整しますので歯全体を白くする事はできません。
又、ダイレクトボンディングの欠点として経年劣化による変色があります。
そこで今回は歯を削らないで貼り付けるだけでホワイトスポットが改善され、歯全体も白くする事が出来、変色もしない削らないラミネートベニアで治療する事にしました。
ホワイトスポットとは歯の表面に見られる白斑を言います。
通常は経過観察を行い、白斑が大きくならないようであるならば歯の機能的には問題がない為、治療の必要はありません。
しかし審美的にはその白斑はかなり目立ちますので改善を希望される患者様は大勢いらっしゃいます。
ホワイトスポットの原因
① 初期う蝕 歯の表面はエナメル質という物質によって覆われています。 このエナメル質に虫歯菌が産生する酸や食品などに含まれる酸が作用するとエナメル質を溶かします(脱灰)。
いわゆる虫歯ですが、まだ穴は開かず色も黒くありません。
ただ単に歯の表面が白濁しているだけの状態です。
本当に初期の初期う蝕の場合フッ素を作用させることによって、白斑が薄くなったり、消失したりする事もあります。
② エナメル質形成不全 胎児期や幼児期の病気や障害によってエナメル質が正常に形成されなかった場合。 乳歯に強い外傷を受けたり、乳歯に神経を取るような大きな虫歯を作ったりした為にエナメル質の発育を阻害した場合。
これらの場合エナメル質に白斑や歯の形態異常が起こります。
③ ホワイトニングの副作用 ホワイトニングの後に白斑が現れる場合があります。 ホワイトニングの効果が高い薬剤や機械を使用すると発生しやすい傾向があります。(必ず発生するというものではありません)
ホワイトニングによって白斑が現れる歯のエナメル質には、元々①初期う蝕や②エナメル質形成不全があります。
ホワイトニング前は元々の歯の色がそれ(①②)を隠しているのですが、ホワイトニングによって歯が白くなると目立ってきてしまうのです。
削らないラミネートベニアでホワイトスポットを治療する場合、1枚¥40,000円(税別)になります。 今回は6枚使用しますので¥40,000円×6枚=¥240,000円(税別)です。
これに初回カウンセリング費用や毎回毎回の治療費がかかりますが、それらはトータルで¥10,000円はかかりません。
*歯肉形成や下地処理を希望される場合は別途お見積りになります。
質問① 治療回数を教えて下さい。 回答 虫歯等がなければ、カウンセリングを入れて3回で終了です。 質問② カウンセリングを受けないで2回で終了させたいのですが? 回答 ラミネートを貼り付ける歯の状態によっては前処置が必要になる場合がございますので、それらの確認無しで治療される事はおやめになった方が良いと思います。 質問③ ホワイトスポットを治す時、欠けた所も一緒に治したい。 回答 破折した理由が咬み合わせによるものだとしたら、ラミネートベニアによる治療はお勧めしません。力の掛かる場所にラミネートベニアを貼り付けると割れてしまいます。 質問④ ホワイトスポットを治す時、歯並びも一緒にキレイに揃えたい。 回答 ラミネートベニアで歯並びをキレイにする場合、自分の歯の裏打ちが無い所までラミネートベニアを広げる必要が出てきます。その部分に力が加わると割れる可能性が高くなるので通常の被せるセラミックをお勧めします。 質問⑤ 自然な感じの色にしたい。 回答 カウンセリング時に試適をおこなっていますのでご希望の色をお教えください。