• セラミック矯正の症例、ジルコニアのセラミックで前歯を揃える

    目次

    症例1

    下の前歯の隙間を無くして歯を揃える

    症例2

    上の前歯の後ろに下がった2本を前に出して斜めになった歯を真っすぐにして揃える

    症例3

    上の前歯6本の長さを短くして、切端部を真っすぐに揃える

    症例4

    下の前歯を前に出して歯並びを揃えたい

    症例5

    上の前歯のブラックマージンと歯のシミと段差を無くす

    症例6

    削らないラミネートベニアとジルコニアセラミックを使って隙間を無くして歯を白くする

    症例7

    上の前歯2本を短くして、歯の生えている方向を真っすぐに揃える

     

     

    セラミックのクラウンを使って前歯を治療する場合、周囲の天然の歯になじむような形や色にする時と、現在の歯並びよりもキレイに揃えた歯並びにする為に全く違った形や色にする時があります。


    後者の治療は『セラミック矯正』などとも呼ばれ、通常の歯列矯正(歯に金具を付けてワイヤーを使って歯を動かして歯並びを揃える歯科治療)よりも短期間で治療が終了するので『セラミック矯正』と『通常の歯列矯正』どちらの治療を選ぶか迷われている患者様もいらっしゃるのではないでしょうか?


    通常の歯列矯正とセラミック矯正の違いは下記の通りです。

     セラミック矯正通常の歯列矯正
    歯の形や長さを変える×
    歯の色を変える×
    歯を削らない×
    歯の位置を変える×
    歯の神経を取る×
    治療期間数週間~数ケ月数ケ月~数年

    天然の歯並びの状況によっては、セラミック矯正も通常の歯列矯正も歯を抜く可能性はあります。

    こうして比べてみますとセラミック矯正は、

    歯の色や形、歯並びを短期間で一気に治療しちゃおう。 その為の歯を削ったり神経取ったり抜歯する事はうけいれられる。

    という患者様に向いている治療になります。

     

    歯科治療において金属を使わないオールセラミックのクラウンは3種類あります。

    ①イーマックスクラウン

    ②ジルコニアクラウン(オールジルコニアクラウン、ジルコニアの削り出しクラウン)

    ③ジルコニアセラミッククラウン(ジルコニアボンドクラウン、ジルコニアレイヤリングクラウン)

     

    前歯の歯並びや歯の形、色をセラミックで綺麗にしたい場合、ジルコニアセラミッククラウンをおすすめします。

    それは3つのセラミッククラウンの特徴によるものなのですが、クラウンを連結したり、変色した歯に被せたりする事の多い治療の場合はジルコニアセラミックのクラウンが最も適応範囲が広くなるからです。

    イーマックスクラウンやジルコニアクラウンで治療可能な症例は全てジルコニアセラミックで治療する事は出来ますが、その逆は成り立たない事が多いです。

    成り立たない場合何が問題になるのかと言えば、『色』です。

    イーマックスクラウンで作ったA1色、ジルコニアクラウンで作ったA1色、ジルコニアセラミックで作ったA1色は全て微妙にちがいます。

    天然歯と隣り合っている時はそれほど気にならないレベルなのですが、異なるセラミッククラウン同士が隣り合うと案外色の違いが目立ってくるのです。

    将来追加で他の場所もセラミックを考えている場合には『ジルコニアセラミック』をお勧め致します。

     

    実際のセラミク矯正による治療症例でみていきましょう。

     

    症例1

    下の前歯に出来た隙間を無くして歯並びを揃える、その時セラミックの色は上の歯の色に合わせて白くしたい。

    ①隙間をなくす②歯の大きさを揃える③歯並びを揃える
    ④色を合わせる  

     

    下の前歯の隙間を閉じるだけであるならば、隙間のある両隣の2本の歯にセラミッククラウンを被せれば良いのですが、2本の歯だけにセラミッククラウンを被せると他の歯に比べて大きくなって周囲の歯になじみません。

    又、色は下の歯に合わせる事になりますので、上の歯のような白い色にはならないのです。

    当初、患者様としては下の歯の隙間を

    オフィスホワイトニング
    白くなった歯の色に合わせてレジンの詰め替え
    前歯2本にセラミッククラウンをかぶせる

    というような流れで治療しようと考えておられましたが、その方法だとご自分が望まれる治療結果が得られないという事で下の前歯6本にジルコニアセラミックのクラウンを被せました。

     

     

     

    症例2

    上の前歯の後ろに下がった2本の歯を前に出して、斜めになっている前歯をまっすぐにして、6本の歯並びを揃えたい。

    ①歯を前に出す②真っすぐにする③歯並びを揃える
    ④自然な感じの色にする  

     

    後ろに下がっている歯を前に出す場合、その歯を抜かなけれならない場合と抜かなくても大丈夫な場合があります。

    後ろに下がっている程度によって判断していきますので、実際に口腔内を拝見してから決める事になります。

    今回は下がって生えている2本の歯を抜いて、右の前歯にジルコニアセラミックの3本ブリッジと左の前歯にも同じようにジルコニアセラミックの3本ブリッジをセットして歯並びを綺麗に揃えました。

    前歯2本は出っ歯気味の斜めに生えていた為に、神経を取ってファイバーコアを立てました。

    出っ歯気味に斜めに生えている歯を内側に入れつつ、真っすぐに揃えて行く場合、ファイバーコアを立てる事が多いです。

     

     

    症例3

    上の前歯全体的に長く出っ歯の様に見えるのがきになる。特に左の上の前歯が周囲の歯の長さに比べてかなり長いので、出来れば短くして切端部を真っすぐに揃えたい。色がしみのある黄色っぽい歯なのでそれを自然な感じの白色にしたい。

    ①真っすぐにする②自然な感じの白色にする 
       

    今回は歯並びは綺麗なアーチを描いていますが、前歯6本の歯の長さが揃っていない為、上の前歯を全体的に見ると右に歪んでいるように見えます。

    歯を短くして長さを揃える場合、どの位短くするのが良いか?

    患者様の好みもありますが、大体奥歯の高さに合わせておく事が多いです。

    かみ合わせの関係で奥歯の高さに合わせる事が難しい場合、犬歯の切端部を平にしたり、尖がらせたりしてバランスをとります。

     

     

    症例4

    後ろに下がった下の前歯をスッキリ揃えて、上の前歯と色を合わせたい。

    ①歯を前に出す②色を合わせる③歯並びを揃える
       

     

    下の前歯を揃える場合、上の前歯の裏面の形態に影響されます。

    より綺麗に揃えようとすると上の歯の裏面に当たってしまう為、上の歯も治療しなければなりません。

    今回は下の歯6本の治療をする事になりました。

    左下の2番目の歯は完全に歯列弓から外れてしまっていたので抜歯になりましたが、場合によっては保存した状態で、被せるセラミックの歯を厚くして歯を前に出す事ができます。

    前に飛び出している歯は抜歯しなくても神経を取ってファイバーコアを内側に立てる事によって揃える事ができました。

     

     

    症例5

    右上2本の前歯の段差と、前歯4本の歯のシミによる変色と、左上の2番目の前歯のブラックマージンを綺麗に治したい。

    ①段差を揃える②ブラックマージンを無くす 
       

     

    患者様としては当初、スーパーエナメルによる治療を希望されていましたが、前歯に詰めたプラスチックなどの変色によって、歯がシミがあるような黄色っぽい感じに見えてしまう場合、セラミックの歯を被せる治療が一番キレイに色と形を揃える事ができます。

    もし削らないラミネートベニアやルミネアーズ、スーパーエナメルでの治療を考えておられる患者様は極力白い色のラミネートベニアにしましょう。

    自然な感じのラミネートベニアだと下地の歯の色が透けてしまいますので、まだらな感じで綺麗な歯の色にはなりません。

    ブラックマージンを無くしたい場合はジルコニアセラミックのクラウンを被せるようにしましょう。

    イーマックスのクラウンはジルコニアセラミックのクラウンよりも光の透過性が高い為に上手く消せない場合があります。

     

     

    症例6

    全体的に歯を白くしたい。その時に上の前歯真ん中のシミを無くして、下の前歯の隙間も無くしたい。

    歯を白くする歯のシミを無くす隙間を無くす
       

    上の前歯2本にはプラスチックが詰めてあり、それが経年劣化により変色していました。

    そのような場合、一旦変色したプラスチックを除去して新たに詰め治してからラミネートベニアを貼り付けると綺麗にシミを消す事ができます。

    下記の画像は上の前歯に6枚の削らないラミネートベニアを貼り付けた後の口腔内写真になります。

    下の歯にラミネートベニアを貼り付ける事を御希望される患者様もいらっしゃいますが、その場合はすべて自己責任でお願い致します。

    削らないラミネートベニアはルミネアーズやスーパーエナメルと同じようにとても薄い歯になりますので、かみ合わせの力がかかると割れてしまったり、取れてしまったりします。

    下記の画像は上の削らないラミネートベニアの色に合わせて下の前歯6本にジルコニアセラミックのクラウンを被せた後の口腔内写真になります。

    上の前歯にラミネートベニアを貼り付けている状態で下の前歯にセラミックのクラウン等をセットする場合、通常のクラウンをセットする時よりも上下の歯のかみ合わせに注意する必要があります。

    下顎の動きを良く理解していないと下の歯にクラウンをセットした後、上のラミネートベニアが取れやすくなる事もあります。

     

     

    症例7

    上の前歯2本が他の前歯より長く伸びているのが気になる。又、左の前歯は左を向いていて、右の前歯は右を向いているのも気になる。前歯全体が真っすぐ揃っているようにしたい。

    長さを短くする真っすぐにする歯並びを揃える
    歯を白くする  

    歯を短くして、歯並びを揃える治療はセラミック矯正が最も得意としている治療になります。

    通常の歯列矯正で歯の長さを短くする時は『圧下』という矯正力を掛けるのですが、中々動いてくれません。

    逆に固定歯が『挺出』して他の歯が長くなってしまう事もあります。

    セラミック矯正で歯を短くする場合、神経を取ってファイバーコアを立てる必要がありますが、自由に長さを決める事ができるのでより審美的に歯並びを揃えられます。

    色と形を自由に選ぶ事が出来るのも、セラミック矯正の特徴です。

    通常の歯列矯正の場合、治療後ブラケット装着の痕が残ったりブラックトライアングルを生じたりする事がありますが、セラミック矯正ではそのような心配をする必要はありません。

     

     

     

     

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セラミック治療専門審美歯科 矢田クリニックCeramic Dentistry Yada Clinic

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